水質関連用語 |
クリプトスポリジウム |
原生動物の原虫類に属する水系病原性生物である。トキソプラズマとごく近縁関係にある原虫で、その形態はよく似ているが、オーシスト(嚢胞体)は球形で3〜4μmと小さく、オーシストの中に4個のスポロゾイドがある。その原虫に感染した症状は水溶性下痢で発汗、腹痛がある。 |
総トリハロメタン |
浄水処理の過程で、原水中の有機物と消毒のために注入している塩素が反応して生まれる消毒副生成物で、健康に影響がある。水道中のトリハロメタンには「クロロホルム」「ブロモジクロメタン」「ジプロモクロロメタン」「ブロモホルム」がありそれぞれの量を足したものであり水質基準は、発ガン性を考慮して設定されている。 |
濁度 |
水の濁りを数値で表したもの。精製水1リットル中に標準カオリン1mgを含むときの濁りに相当するものを1度としている。水質基準は「2度以下であること」とされている。 |
色度 |
水中に含まれる溶解性物質およびコロイド性物質が呈する黄褐色の程度をいう。水道水質基準「5度以下であること」とされている。 |
アルカリ度 |
水中に含まれる炭酸水素塩。中和するのに必要な酸の量に相当するアルカリ量を炭酸カルシウムのmg/Lで表したもの。アルカリ性の度合い。 |
苛性ソーダ |
水酸化ナトリウムのこと。凝集処理などで凝集補助剤として使用する。 |
残留塩素 |
水中に塩素を注入することによって水中に残留した有効塩素のこと。遊離残留塩素と結合残留塩素に区分される。衛生上の措置として給水栓の遊離残留塩素の場合、0.1mg/L以上保持するよう規定されている。 |
導電率 |
電気伝導率ともいう。断面積1cm2、距離1cmの相対する電極間にある溶液の伝導度をいう。水質基準項目ではないが、浄水処理などで有効な水質指標となっている。 |
カビ臭 |
水道水の臭気の一つであり、その原因は主として藍藻類や放線菌が産生する発臭物質の2−メチルイソボルネオール(2-MB)、ジェオスミンである。敏感な人では、10ng/L以下の濃度でも感じることができると言われている。生成防止には藍藻類等の増殖の抑制が必要である。 |
藍藻類 |
細胞内に核及び色素体を持たない単細胞の藻類。プランクトンとして、また付着藻類としての分布は広く、温泉から土壌上にまで生息している。水の華、アオコを形成するもの、カビ臭原因物質を産生するものがあり、近年、水源の富栄養化に伴い,繁殖が顕著になっている。 |
放線菌 |
分類上、細菌類と真菌類の中間に位置するとされる糸状細菌。放線菌の中には,水道水源湖沼、貯水池等で増殖してカビ臭物質を産生するものがある。 |
メチルイソボルネオール(2-MlB) |
微生物が産生するカビ臭の発臭物質の一つである。水中にごく微量含まれていても感知され、5ng/Lで感知する人もいるといわれているが、個人差が大きい。 |
ジェオスミン |
微生物が産生するカビ臭の発臭物質の一つである。水中にごく微量含まれていても感知され、10ng/Lで感知する人もいるといわれているが、個人差が大きい。 |